拝み屋物語 · 19日 10月 2023

三鬼～貪瞋痴を司る心の地獄に棲む鬼

「僕のお父さんは『桃太郎』と言うやつに殺されました」
本日もお目通し下さり誠に有り難うございます。京（みやこ）の呪術師・西陣の拝み屋惠御子（えみこ）です。本日10/19（木）はオンラインにてご予約承ります。明日10/20（金）は基本オンラインで、一部対面のご予約受付可能です。対面希望の方は本日19日中にご予約下さい。
予約は申請承認制です、ご予約時間までに予約承認と事前決済をお済ませの方のみご予約確定となりますのでお気をつけ下さい。お急ぎの場合や当日直前のご予約は直接お電話にてお問い合わせ下さい、よろしくお願い致します。ご予約はフォームより承ります。フォーム予約がよく判らない場合は公式LINE、またはお問い合わせフォームをご利用ください。

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毎日毎日、よくそんなに書くネタがあるね。時々お客様や生徒さんから言われるそんなお声を内心（書けていないネタの方が本当は多いんですけど、それは書かなくていいよってことかな？）と被害妄想満載で笑って聞いていたりする今日この頃のえみこです。今朝も書きたいネタは他にあったのですが、結局まったく違ったこっちのお話を書こうと思ったわけでして。その理由のひとつが、社会の二極化がなんかもう「やべー」って呟きたくなるレベルで始まったことを実感しているからなわけでして。

いろいろな先生方が「社会が二極化しますよ、結構ヤバいですね」って随分言っていらして、内心（まぁ、そうなりますやん。というか、そうなったとしてもえみこはえみこがやるべきことを粛々とするだけですわ）と思っていたのですが。結構そんな悠長なことを言ってらんないくらいにヤベー感じになってきていまして。だからこそ、今回の新月を有効に使って頂いて、自分の位置を確認し、修正して欲しいと思うのです。そして、その際に、逃げないで直視して欲しいのが「自分の中にある地獄の風景」なのです。

○心に棲む赤、青、黒という三人の鬼○

本日のタイトルにある貪瞋痴（とんじんち）とは、臼井式靈氣神秘伝で教授
されるものです。人間の持つ三毒、いわゆる呪詛の種。貪欲（どんよく）、瞋恚（しんい）、愚痴（ぐち）の三つ。瞋恚（しんい）とは、怒りのことですが単なる怒りではなく自分の心に逆らったものに対する怒りや恨みのこと。結局思い通りにならないことに対する怒りのことを瞋恚と呼ぶのでしょうね。実は仏教的にはこれらの毒は鬼として表されている、というお話があるのです。その鬼の区分けは以下の通り。

貪欲……青鬼
瞋恚……赤鬼
愚痴……黒鬼

そしてこれらの鬼は、すべてわたしたちすべての人間の心の内に住んでいるとされています。

「わたし、獄卒になります！」
かつて、どう考えても恐ろしいそんなことを公明正大に宣言していた生徒さんがいました。その育ちやルーツを見たとき、社会の中で獄卒的位置に置かれる人間というのがこの世にはいます。えみこもそんな一人、獄卒的位置で生きることが一番自身の素地が生きる。でも、素地が生きる＝それが望みかと言えば別の話で、えみこに関して言えば、獄卒より天使が良かったなぁ、というところ。でも、回ってきた役は獄卒だった。長く舞台人の鑑定をしていた時期がありますが、これってキャスティングに似ているんですよね。巡ってきた役に文句言っても仕方ない、嫌なら出るなって話じゃないですか。演者じゃなくなる（役がなくなる）ほうが遙かに嫌だからやる、じゃあどうやる？って話でしかないのです。決して公明正大に声高に「獄卒になりますっ！」って言ってなるもんじゃない。獄卒になるってことは地獄の住人ってこと、自ら志願して地獄へ赴くようなものなのです。この話は何度もしたつもりだったけれど、伝わってないだろうなぁ、多分。その方とのご縁は切れてしまったので、いまえみこが願うのは、うちを辞めたことを機に前言撤回して地獄と無縁の生活をされていますように、ということ。じゃないと、きっとろくなことにならない気がするから（地獄から使者がリクルートに来ますよ、コワイ怖い）

○「心の地獄」がない人は、いない○

キリスト的に言うならば「誰の心にもユダ（裏切り者の総称）は居る」ということのように、誰の心にも天国と地獄があると思っています。そして、その地獄にこの三人の鬼は住んでいる。余談ですが鬼の数え方は鬼が暴徒化すると「匹」となり、人に近いときは「人」で数えるそう。この辺、人間に最も近い存在なのでしょうね。西洋で言う悪魔は人になる瞬間がないので、ずっと匹と数えるそうです。能で言うところの鬼にはルーツがあり、人から鬼に堕ちたものと、地獄生まれ地獄育ちの鬼とは成り立ちが違ってくる、と言われています。あなたの地獄を見て、あなたがどちらの鬼であるかをまず知ることから、始めておく必要がある、ということでしょうね。

心の地獄を天国に変えるように生きる、それが人間がすべきことだとえみこは信じています。なぜなら地獄と天国は繋がっていて、地獄から見た天国は桃源郷と言われる場所になります。桃源郷と天国の違い、という話になるとめっちゃややこしいので一旦割愛しますけれど（桃源郷に天使は居ません、とだけ言っておきましょう）、重要なのは自分はどんなルーツの鬼を心に住まわせていて、その鬼に対し追儺が出来る鬼や、獄卒と呼ばれる鬼が居るのか居ないのか、そこだけでいいのです。まず、そこが重要。

えみこの心の中の地獄には鬼灯さんのような人が住んでいます。鬼灯は閻魔さまの第一補佐官ですが、ここでは小野篁は小野篁としていますので、鬼灯は篁とは別の人、というお話です。この鬼灯の厳しさが人から「えみちゃんがヤンキー化した」と言われるものになるのだと思います（つい最近の高校生との一件とかね（内緒なので知りたい方は直接聞いて下さい））。そして、鬼灯は桃源郷には行けるので、白澤（はくたく）さんと喧嘩が出来るのですが、この白澤さんはかの伝説に出てくる神獣白澤なわけです（うわ、塗り絵にされてますけど、って思ったこのサイト）。地獄を天国にするって、まぁそういうことだとえみこは信じておる、というお話でして、この視点に立つと三人の鬼はずっと三人のままで三匹になることはなく平和。
そもそも人間が生き残るためには毒も使い方によって薬でして、その意味で貪瞋痴を排除するだけじゃあかんのではないかな（なんならなくしたらダメでしょ）と思っているわけです。

この考えで、2014年からまもなく10年を迎えようとするえみこの地獄を桃源郷に、は、なんとなくこのイメージ。朝から脳内をこの曲がぐるぐるしております。戦いはまだ半ば、絶対辿り着いてやんぜ。

本日の課題
・あなたの桃源郷は、どこですか？

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